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2015年5月10日 (日)

素人が芦部「憲法」を読んでみた (4) 立憲的意味の憲法の形式と性質

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Mokuji_4
目次

第一部 総論 > 第一章 憲法と立憲主義 > 二 憲法の意味

若干、後の部分を先取りした部分もあったが、気を取り直して、先に進もう

二 憲法の意味

2 立憲的憲法の特色

ここでは、立憲的憲法がどのような特色を持つべきか、が書かれている

(二) 形式と性質

立憲的憲法の形式は成文法、性質は硬性

  1. 成文憲法
    成文法は慣習法に優る、という考え方もあるが。
    国家は自由な国民の社会契約によって組織され、それをを具体化したものが根本契約たる憲法。契約である以上は文書化が必要で望ましい。
  2. 硬性憲法(通常の法律より難しい手続きによらなければ改正できない)
    自然権、社会契約説。
    憲法は社会契約を具体化する根本契約であり、国民の不可侵の自然権を保証するものだから、(憲法によって作られた権力である)立法権にはこれを改正する資格を持たない。この改正する資格は国民にのみ許される。従って、憲法の改正は特別の手続きによって行わなければならない

立憲的意味の憲法は簡単に(法律なみに)改正できるものであってはならない、という根拠のひとつが示された。注意書きで、憲法典の存在しないイギリスでは軟性であることが指摘されている。(ただし、根幹にかかわるような改正はやはり難しい、ということも後に書いてある。)

また、憲法の改正の資格は立法権にはなく、国民にのみ許される、というところも大事だろう。すると、国家の発案による憲法改正、ということは、そもそもおかしいということになる。ところで、ところで、国民による改正の発案、というのはどのような手続きで行われるのだろう?(追記:発議は国会となってる。内閣の発議ではない。)

考察

憲法は国民と国家の間にかわされる契約書である、という考え方は、私個人としては「へえ、そういう仕組みになってるのか」と、特に違和感は感じないが、多くの日本人は違和感を感じるのではないか? ということが気にかかる。

日本人の多くは「契約」という言葉を、せいぜい法的強制力を持つ「強い約束」ぐらいの感覚が多いのではないだろうか?
しかし、西洋では「契約」という言葉は「約束」というものよりはるかに重い。従って、憲法が根本契約の契約書である、ということは大きな強制力を持つ。しかし、日本の風俗習慣では、「契約」というものにそこまでの重みはないように思う。これは、日本に民主主義が根付く障害になる可能性があると思う。つまり「契約」という概念において、日本は西洋諸国より強制力が小さいと思われる。通常の商取引などでの「契約」は、不履行に関する罰則が法律で定められる。しかし、憲法は法律の上にあって最高法規であるから、逆に憲法を無視する行動に関する罰則がどうであるか、が問題となる。日本では契約という概念に関して強制力が弱い、ということは、為政者が憲法を守ろうとする意識や一般国民が政府がきちんと憲法を守るかどうか監視する気持ちが弱い、ということになる。
天賦人権説が西洋的と言う意見が聞かれるが、大日本帝国憲法における天皇の地位の根拠も天賦と考えることもできる。むしろ、西洋的なのは、この「契約」という概念を使っていることではなかろうか?

これは、法学を全く知らない素人が、芦部信喜他「憲法」(第五版) (憲法関係だけでなく、法学全般で持っている参考書が基本的にこの本だけ。六法全書も持っていない)を読んで考えたことが記されています。

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